パレスチナへの武力攻撃の即時停止と停戦を求めます

10月7日に始まったパレスチナ自治区・ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃と人質連行に対し、イスラエルは自衛を名目にガザ地区に対する大規模攻撃を続け、双方で多くの人々が犠牲になっています。

特に「天井のない監獄」と呼ばれるガザ地区は16年前からイスラエルにより軍事封鎖され、1平方キロメートル当たり6千人が暮らす人口密集地です。教会や学校、病院等が爆撃によって破壊され、さらに人の移動や物資の供給が大きく制限され、電力や食糧、医薬品等の不足が深刻な状況にあります。昼夜問わず行われる空爆から、市民は安全な場所に逃げるすべがなく、世界食糧計画(WFP)は、イスラエルによる軍事作戦がガザ南部にも拡大する中、ガザ全人口230万人の半数が飢餓状態にあると発表しました。

人質や市民を「人間の盾」にしているとされるハマスだけでなく、イスラエルもガザ全域とその住民を無差別に攻撃しており、民間人を標的とすることを禁ずる「国際人道法」に違反しているといわざるをえず、到底容認できるものではありません。

世界ではイスラエルの軍事侵攻の停止と即時停戦を求める声がひろがっており、12月12日の国連総会では日本など153カ国の賛成を得て、ガザで人道的停戦求める決議が採択されました。この決議に法的拘束力はありませんが、国際社会がイスラエルに停戦を強く求めるものです。侵攻が始まって、ガザの犠牲者数は2万人を超え、その多くが女性と子どもだといわれています。過去の歴史からも武力攻撃が何も解決しないことは明らかであり、憎悪や暴力の連鎖につながるだけです。

わたしたちはイスラエルの武力攻撃の即時停止を求めるとともに、日本政府においてもイスラエルに対し武力攻撃の即時停止と一刻も早く停戦を受け入れるよう、友好関係にある各国政府と働きかけることを要請します。