幕張メッセで武器の見本市?! ~千葉県は市の商人にビジネスチャンスを与えるのか?
7月13日の学習会では「安保関連法に反対するママの会@ちば」の小林文子さん、谷口初枝さんに安保関連法案をきっかけに活動がはじまり、戦争法に関わるすべてに反対したいという思いから立ち上がった会の活動についてお話いただいた。
武器見本市について
2014年、武器輸出三原則が防衛装備移転三原則へ変わり、パシフィコ横浜で2015年5月「MEST Asia2015」が開催され、2017年6月「MEST Asia2017」が幕張メッセで開催されることになったことから、具体的に幕張メッセで声を上げねばと活動が始まる。合言葉は「誰の子どもも殺させない」
2019年6月「MEST Asia2019」幕張メッセ、11月「DSEI Japan 2019」幕張メッセと開催される。2022年12月に安保三文書改訂によって軍事費2倍、敵基地攻撃能力の保有も可能になった。2023年3月「DSEI Japan 2023」幕張メッセ開催。殺傷武器の輸出・戦闘機の共同開発、防衛装備移転三原則改定がいずれも閣議決定で行われていることに注視したい。
2025年5月「DSEI Japan2025」が幕張メッセで開催が予定されている。千葉県だけの問題だけではなく、日本全体の問題と考えてほしい。
公共施設で武器の見本市を行っていいのか?
幕張メッセは県有施設で私たちの税金が使われている。どこかの誰かの命を奪う武器の展示でいいのか。効果的に人を殺すことがセールスアピールになっているのではないか。
地方自治法第244条第1項には
「地方公共団体は住民の福祉の増進する目的をもってその利用に供するための施設(公共の施設)を設ける」とある。武器見本市は住民の福祉の増進になるのか?懇談で県は「産業振興、本県の国際化に資する」と回答するが、武器の売買・拡散による国家間の緊張は戦争につながる。さらに幕張メッセ設置管理条例「公の秩序や善良の風俗を害する恐れ」に反するものではないか。
非核平和都市千葉県宣言や日本国憲法の理念に反するのではないか?
非核平和都市宣言「戦争という手段によらずに紛争を解決する道を追求する」、日本国憲法前文「われらは、全世界の人々が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」とある。
活動を通して安全保障のジレンマを知った。武器開発・軍拡によって国家間における緊張を生むことは戦争につながる。軍縮を求めていくべきである。軍事費の増は教育や福祉が削られる。これはほかの国も同じ。2024年2月、伊藤忠商事の子会社はイスラエルの軍事企業エルビット・システムズとの提携関係を2月末までに終了すると発表した。日本企業にとってイスラエル企業との関係は評判や風評により事業が損害を受けるリスクがある。しかし、国の姿勢によってはリスクとならなくなることが懸念される。国がやることだからといわれるが、地域から私たち市民が声を上げることが大事であり、地方自治の意義でもある。
抗議活動について
駅前での宣伝、学習会や講演会 公開質問状や請願などのロビー活動、県との懇談、防衛相・経産省・外務省への申し入れ、署名活動、知事あて要請はがき、当日のメッセ前抗議集会など
今後は多くの平和団体、環境団体などと連帯し運動を拡げていきたい!と締めくくられた。
戦後79年、戦争体験者が減り、新たな戦前と言われる今、私たち一人ひとりが戦争について考える必要があります。