葛飾区庁舎建て替え問題で区長と面談

立石駅前

 葛飾・生活者ネットワークは昨年1125日、葛飾区庁舎建て替え反対実行委員会が申し入れていた青木区長との面談に参加しました。区長へは①区長選の公約で何故「葛飾区庁舎建替え」を訴えなかったのか?②都市計画マスタープランの作成に携わった区民、連合町会長など人選に問題はないか?③庁舎の建て替えよりも優先すべき事項があるのではないか?の3点を質問しました。
 区長は①区政の優先順位としては「子育て」「高齢者福祉」「防災」の3つであり、区庁舎の建替えは最優先課題ではなかった。②町会長などは街の人々の声を反映する役割。建築の専門家だけでやるつもりもない③区庁舎の建て替えよりも優先すべき事項があることについては、まったく同意する。区の施設は440あるが、耐震補強や改修をして、少しずつ利用期間を長くしている。区役所も60年(あと9年後)をメドに考えたい。計画的に建て替えをするために、年15億円ずつ積み立てをしている。学校の建て替えも同様に積み立てていると回答しました。

優先順位に関しては、「葛飾区は水害に際して、マンションなどへの避難を考えているが、長期間共用部分に滞在することは不可能。それよりも、学校を防災拠点とし、体育館や家庭科室を上層階に設置するなどのことを考えた方がよい。優先順位としては学校の整備が先。区役所
の建て替えは後でもよいのでは?」「学校を地域のコミュニティの核としてつくりかえてほしい。建て替えの際、介護施設、保育所などを併設して多機能化を図ってほしい」との発言がありました。
「区の職員の安全ではなくて、区民の目線で、区民の安全を考えて欲しい。区役所よりも古い建物がもっとたくさんある」「広く区民に建て替えの是非を聞いてもらいたい」との意見も出ました。
これに対して、区長は「新聞、テレビ、区報などで区の施策を広く知ってもらい、45万人の区民が満足できる施策をやっていきたい」とのことでした。

実行委員会の代表から「区庁舎建て替えシンポジウムを開催してはどうか? 区長にも出て欲しい」と提案しましたが、区長の出席については返事がありませんでした。シンポジウムの方向性ははっきりしませんが、今後もこの件に関して、意見交換の機会を設けることを合意して約30分の面談は終わりました。

 葛飾・生活者ネットワークでは庁舎建設について、区民が利用する庁舎だからこそ、もっと広範な区民の参加を保証して検討されるべきと考え、もう一度ゼロベースに戻して、住民参加で検討することを提案しています。残念ながら、6月26日(木)に行われた葛飾区庁舎建替え反対実行委員会が申し入れた区長の面談には参加することはできませんでしたが、立石駅前の再開発も少しずつ進んでいます。多額の税金が使われるからこそ、多くの区民のみなさんと考えていかなければならないと思います。