今こそ、日本から平和の発信を!―『力こそ正義』の世界しないために

2月14日(土)立石地区センターで「葛飾憲法集会プレイベント」として開催された、フリージャーナリスト布施祐仁さんのお話を聞きました。

高市政権のこれから

2月8日の衆議院選挙から間もないということで、まず単独過半数を取った高市政権についてですが、今回のように自民党が大勝したことはこれまでの国政選挙でも繰り返されており、小選挙区制の問題にあります。316議席は自民党の候補者に投票した20%の票数によってもたらされた議席ですから民意の信任を得たとは言えません。大きな権限を持った高市総理には多くの野党に投票した国民のことを忘れないでもらいたいとは思いますが、会見では積極財政の推進、防衛力強化の支持をもらったと話し、スパイ防止法の制定、原子力潜水艦の保有、非核3原則の見直し、憲法9条の改定など日本の将来を左右する問題にも言及しています。

3月にはトランプ大統領と会談する予定ですが、軍事費の増額を約束すれば、現在台湾有事をめぐり中国との関係は最悪の状態にありますから、緊張関係がさらに高まると思われます。

なぜ、台湾有事発言が飛び出したか

台湾については1970年代に中国国交を回復以降、中国の内政問題として扱ってきました。しかし、岸田政権の「22安保3文書」で中国による台湾侵攻を米国と一体に抑止・阻止する準備のために大軍拡計画を策定、閣議決定しています。高市首相の答弁はこの延長線上にあったということです。現在日本は台湾有事に備え、地上発射型ミサイルを分散配備、南西諸島には地対艦・地対空ミサイルを南西諸島に、長射程ミサイルを日本本土に配備をすすめています。しかし、米国は中国軍の攻撃で米軍への損害や負担も避けられないので、なるべく自衛隊にやらせたい。自衛隊は米軍に組み込まれ、米軍の手足になって中国に対してミサイル攻撃を行う必要があるのでしょうか。また、中国軍の攻撃を受けることを前提に自衛隊は主要な施設などを地下に移設などをすすめていますが、攻撃を受けた時の周辺住民のことが考えられていません。

トランプ政権の対中戦略の変化

しかし、米国の対中政策が変わってきています。トランプ大統領は「G2」米中二極体制を打ち出し、台湾問題には触れず、中国との安定的な「共存関係」を築くことが経済成長・繁栄につながることを強調しています。「モンロー主義(ドンロー主義)」に回帰し、西半球では米国の覇権を確立するが、それ以外は原則干渉しないという、これまでの米国の役割を止める方針に変え、日本には「中国抑止」のため軍事力の強化を求めています。

日本の針路

トランプ大統領はGDP比3・5%を求めています。要求通りに増額すれば、国民負担増、中国との軍事的緊張が高まり、将来には武力衝突の危険性も出てきます。また、軍事費で兵器を買っても、それを使う自衛隊は万年不足しているため、現場の自衛隊員は次々と仕事が増え、過労死になりそうだ、そもそも専守防衛で自衛隊に入ったにもかかわらず、なぜ米国のために戦うのか、話しているそうです。

すでに中国に対して30年前から「外交によって戦争を予防」を粘り強く進めている韓国とASEAN諸国との連携が重要です。カナダの首相の演説にもあるように「信頼と法の支配に基づく安全保障」へ転換し、平和を共通の利益にすることではないか。中国との対立を煽らず、「嫌中感情」の払拭、ヘイトや差別排外主義を拡大させないことが戦争をさせないことになります。

「#ママ、戦争を止めてくるわ」がXでトレンド入りしましたが、平和や環境の問題は右左に関係なく、市民がつながることができます。政治家は選挙があるので、どうしても短期的な政策の訴えになってしまいますが、市民社会は長期的視点をもつことが重要です。市民社会が変わることです。

 

今回の衆議院選挙では855億円の税金が使われ、突然の選挙に自治体職員や雪の多い地方の有権者も大きな影響がありました。物価高に苦しむ国民にとっては各党が訴えた消費税の減税が早急に実施されるための国会での議論が望まれたと思います。消費税以外にも沖縄の基地問題や原発・エネルギー問題など課題は山積しています。解散権は首相の専権事項といわれていますが、一定のルールが必要です。小選挙区制と併せて見直し、国会議員には任期を全うして、国民のくらしをよくするために働いてもらいたいものです。