原発ゼロ・再エネで暮らす未来を 柏崎刈羽原発の再稼働に反対します

20251125

東京・生活者ネットワーク

11月21日、新潟県の花角知事は東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働を容認すると表明した。東京電力は経営再建の軸に再稼働を据え、国は原発政策を抑制から推進へと転換、最後の判断である地元同意が再稼働のゴーサインとなる状況下での表明だ。

しかしながら、県が実施した県民意識調査では賛否が二分し、「再稼働の条件が現状で整っている」とは思わない人が6割に達していることへの合理的説明は果たされず仕舞。核施設である原発に義務づけられたテロ対策施設や、避難路の整備も未完成であるなど、安全よりも目先の経済優先、原子力規制委員会から何度も指摘を受けた組織ガバナンスの問題でも、今年また文書管理の不備が発覚するなど、東京電力が原発運転を担うことへの懸念が指摘されている。

円安と国際情勢による化石燃料の高騰と電力需要のひっ迫を理由に、国は原発回帰へどんどん歩を進めているが、原発の電気が高価であることは明らかになっており、東京電力も今回の再稼働で電気料金は下がらないと公言している。経済性も乏しく、使用済み核燃料の行方さえ定まらない未完の技術である原発や従来の化石燃料に頼るのでなく、自前で調達できる再生可能エネルギーの推進と省エネで、気候危機にも取り組んでいくべきだ。

福島原発事故から14年を経た今でも、放射能で汚染された水や大地、分断を招いた人々の暮らしは元には戻らず、廃炉の見通しも立っていない。柏崎刈羽原発は、過酷事故を起こした福島原発と同様、東京に電気を供給している。私たちが使う電気が、原子力発電所立地地域の安全を脅かすことになるのだ。長く恩恵を受けてきた電力一大消費地・東京こそが、原発に頼らないエネルギーを取り入れていく必要がある。

東京・生活者ネットワークは、原発ゼロ・再エネで暮らす未来を展望し、柏崎刈羽原発の再稼働に反対する。

以上

東京電力柏崎刈羽原子力発電所5号機、6号機、7号機(東京電力HPより)