「TPP!どうなる食の安全」 かつしか地域協議会の活動より

2016年6月17日 23時09分 | カテゴリー: トピックス

かつしか地域協議会では食の安全をテーマとした学習会を4月27日、前参議院議員の大河原まさこさんを講師に招き開催しました。

大河原まさこIMG_0981
現職当時、菅総理が横浜のAPEC首脳会談で太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について発言した当初から「TPPを慎重に考える会」という超党派の議員の会の事務局長を務め、反対の立場で活動をされてきた大河原さんから、協定の内容と今後についてお話いただきました。
国会でのTPPの承認案と関連法案についての審議は、議事運営を巡る混乱や熊本地震への対応のため、秋以降に行なわれることとなりましたが、完全に秘密のまま進められてきた交渉の中身は審議を託された国会議員にも知らされず、ご存知のように、衆院特別委員会に提出された政府の交渉資料は全て黒塗りで、内容も分からない状態です。
アメリカではオバマ大統領が、輸出の増大による雇用増を見込めるTPPはアメリカの国益になるとして交渉を主導してきました。アメリカがこの協定で輸出先として考えているのは当然日本です。TPPに最も大きな影響力を持っているのはアメリカの多国籍企業であり、食料自給率が4割しかない日本にはTPPは国益となるどころか国全体が「マーケット」となり、食の基盤がよりいっそう危うくなることは想像に難くありません。TPPの目的は、貿易に関わる障壁を取払い、多国籍企業が自由に活動できるようにすることです。その理念では、各国がもつ環境・安全のための規制さえ、排除すべき障壁となります。
遺伝子組換え作物を売りたい企業にとって不利益をもたらす日本の表示制度が、自由な貿易を妨げる「壁」とみなされ、日本政府が訴えられることも十分に考えられます(これを可能にするのがISDS条項)。昨年10月の「大筋合意」以降、2月4日の署名式を経て、まるで既に決まってしまったことのように捉えられている感のあるTPPですが、実は全くそうではありません!
協定の発効には条件があり、加盟国全体のGDPの約80%を占める、アメリカ・日本両国の批准が必要ですが、アメリカでは大統領選挙に向けた候補者のほとんどが反対を表明しており、承認の行方は不透明です。日本でも6月1日、通常国会は協定の承認を求める議案などを継続審議として閉会しました。まだ、発効は止められるのです。

TPPは農産品の関税だけの問題でなく、投資や金融、食の安全基準や食品表示、サービス貿易全般も含んでいます。さらに国有企業や電子商取引など、これまでの貿易協定になかった分野までもをカヴァーする、暮らしの隅々にまで影響する内容であるにも関わらず、情報公開よりも秘密保持契約が、主権よりも多国籍企業の利益が、上位におかれています。

今回、都議会議員を3期10年、参議院議員を1期6年務められ、子どもの権利条例制定、遺伝子組み換え食品の表示義務づけ、都市農業の推進や水制度改革、化学物質の使用規制など数多くの政策や問題について、一貫して「生活者の視点」に立って取り組まれてきた大河原さんから直接お話をうかがい、「おおぜいの私たち」の声を私たちの代わりに政治の現場に届ける「代理人」と、その活動を支える私たち市民の役割について考えさせられました。そして、「いのち」を置き去りに、強者がより強くなるしくみであるTPPによって「食」だけにとどまらず「くらし」さえも脅かす事態が起きようとしていることも。これは私たちひとりひとりの問題です。                                            P1010506

来る参議院議員選挙では「いのちと平和を基本に」活動している大河原まさこさんを再び国政に送り、市民の声の届く市民政治に変えていきましょう。